あなたがエンジニアのキャリアを積む上で持つべき重要な視点

あなたがエンジニアのキャリアを積む上で持つべき重要な視点

会社は個人が望むキャリアは考えてくれません。そのため自分のキャリアデザインは自分で行わなければならない時代になっています。

仕事について問題を感じた時、転職だけが解決方法ではなく、社内で部署を変わることや、仕事を作り出してしまう事もあります。フリーでの契約や起業するなど、方法はいくらでもあります。

ただ自分の目的地や目指す方向を見つけなければ、望むような仕事にはなかなか巡り会えません。目的地が決まらないなら、大きな方向性は間違えないようにするのも一つの方法です。

やりたい仕事をするためには、やりたいことがクリアになっていなければ実現できません。あなたはどう生きたいか、何を開発したいか、社会とどうつながりたいか。自分の内なる声に耳を傾け、自分がどうしたいかを考え続ける事がとても大事です。

全般的にエンジニアは技術面についての探求は強いけれど、自分のキャリアについての探求を考えている人が少ないという傾向があります。

エンジニアは、どうしたら自分のスキルを生かして自分のやりたい開発を続けることができるのか。夢を叶えられるのか。そのためにはどのようにキャリアに向き合ったらいいのかまとめてみました。

キャリアは自分で考える

バブルがはじけ、終身雇用が崩壊したと言われてもう20年近く経ちますが、いまだに高度経済成長期の考え方をする人がいます。 「会社が個人のキャリアを考えてくれる」「会社が個人を教育してくれる」という思い込みです。

現在の企業は構造的に考えて、昔のように個人のキャリア設計や教育もしてくれないと考えた方が良いでしょう。

なぜ、会社がキャリアを考えてくれないのか

なぜ「会社がキャリアを考えてくれる時代じゃない」と言えるのでしょうか。 それは現在の企業が置かれている環境が原因です。現在、企業は昔のように終身雇用でということがほぼできません。

現在の企業は体力がなくなり、どんな大企業でもある日突然リストラに遭う可能性があります。昔のようにずっと同じ企業で働きたくても、なかなかできません。

企業は終身雇用しないので個人のキャリアや教育についても面倒をみません。 教育が必要な新卒社員よりも即戦力の中途入社の社員を重視しています。

個人としても、突然のリストラに備え、生き残れるように社外でも通じるスキルを身に着けておく必要があります。個人が自分自身のキャリアについて昔よりずっと真剣に考えるようになっています。

「自分のやりたい開発を仕事にする」というのは仕事の充足感の追求です。 これは個人で異なるもので、誰かがそれを実現するキャリアパスを考えてくれることはありません。自分で考えるしかないのです。

こういった「終身雇用の終焉」と「仕事の充足感の追求」という大きな流れにより、 キャリアは企業が考える時代から個人が考えるべき時代にシフトしました。

会社が教育をしてくれない理由

会社が個人を育ててくれるという意識がいまだに根強く残っている人も多くいます。

「教育」は組織が個人に対して、組織の求めるスキルを受動的に個人に習得してもらうという概念、「学習」は自分がやりたい事をやるために主体的に学ぶという概念です。

企業は自らの利益のために社員を教育します。現代では、個人の求める事が経済的な豊かさだけでなく、仕事の充足感に比重が移ったため、企業から受ける教育が押しつけに成りがちです。

企業の教育は、社外でも通じるスキルより、その会社固有のやり方や、社内人脈の形成など社内向けスキルが中心になりがちです。これも個人側から見ると、市場価値が向上しないため、メリットを感じられません。

こう考えると、個人がやりたい開発をするための学びは、基本的に個人による学習以外ありません。これは企業の組織に対する投資ではなく、自分のための投資になるので、業務時間外に自分で行うことになります。

つまり会社は今でも「教育」はしてくれますが、個人の求めるものが変わったので「学習」の機会に成りにくくなったわけです。

各企業内で求められるスキルの幅は狭く、色々な事を教えると転職してしまうから教育しないこともあります。たとえば海外留学させた社員が、大学でMBAを取ると転職のため退職してしまうことがあります。

目標設定は会社と個人のすり合わせ

昔のように企業と個人が従属関係にある場合は、企業は一方的にやってほしい業務を要求し、評価すればよかったのですが、今ではだいぶ様子が違います。

会社がやってほしい業務と個人がやりたいことをうまくすり合せし、折り合いをつけないと、仕事の中に充足感作り出す事ができず、すぐに人が辞めてしまいます。

個人としても業務の中でやりたいことを実現するために、会社が何を求めていて、どうすれば自分のやりたい仕事を業務とリンクできるかを考えた方がスムーズに働けます。

こういった「仕事の充足感を求める」という社会環境の変化が出てきたため、評価の方法として「目標設定」という手法が出てきました。キャリアを考える際は、企業側の理論だけでも、個人側の理論だけでも成り立たないため、企業と個人がキャリアを協力してデザインする時代になっています。

キャリアをどう考えるのか

まずキャリアを考える際の枠組みとして

  1. 現在の自分
  2. 将来なりたい自分
  3. 市場価値

という3点について考えてみるとわかりやすいです。

現在の自分

まず「現在の自分」というのは、現在の自分のスキルやできることです。現在の自分自身を客観的にとらえて、何ができて何ができないのか。どういうことが得意か苦手か。 どんな経験値を持っているなど、これまでの仕事を棚卸します。 それぞれの仕事でどういうことを学んだかという視点で振り返るといいでしょう。

振り返ることはとても大事です。やる前は「何にも進歩してない」とか「昔からこのぐらいの事できた」という人でも、振り返ってみると1年で色々な事を学んだことを発見できて、振り返りの後にはすごくポジティブになった、ということがあります。

当たり前にできるようになったことについて、誰しも「昔から出来ていた」と思いがちです。ただ思い返してみると、それなりの積み重ねの上に成り立っています。そういった積み重ねを客観的にとらえ、今の自分にはどういうどんなスキルがあり、どういう経験を持っているのか知るのはとても大事です。

将来なりたい自分

次に「将来なりたい自分」というのは、自分がどういうエンジニアになりたいか。またそうなるために、どんなスキル、経験が必要かということです。「現在の自分」「将来なりたい自分」が分かれば、あとはそのギャップをどう埋めればいいかを考えればいいので、自然とやるべきことをリストアップできるようになります。

ここで一つ問題なのは、「将来なりたい自分」と言うと簡単ですが、実際、自分がどんな仕事をやりたいか考えるのは結構難しいです。

「どんな仕事をやりたいか」「どう有りたいか」という問いは、「どう自分は生きたいのか」「自分の人生をどのように生きるのか」という非常に大きなテーマに直結しているからです。 これは基本的には自分が何をやりたいのか、常に自問自答し続けるしかありません。

誰かのように、というロールモデルを見つけるのは一つの方法ですが、他人にはなれないので、参考程度にしておいたほうがいいでしょう。人のコピーをしても幸せになれないからです。それよりも自分がどういう時に心地よいと感じるのか、自分自身をよく観察し、どんな状態でいると自分は幸せなのか知る方がいいと思います。自分自身における幸せの定義ができれば、そこに到達する方法はおのずと見えてきます。

市場価値

「市場価値」についても考えてみましょう。これは、「現在の自分」「将来なりたい自分」がどのくらい市場価値があるかということです。求められている事でなければ仕事になりませんし、より高い報酬を求めるのであれば需要があり、希少性の高い仕事である必要があります。やりたいことを続けるためには、この市場価値を考え、自分と社会との接点をどうするかを考える必要があります。

日本では、年齢も市場価値を左右する大きな要因になります。日本では年齢による上下関係が職場にまだ残っているので、年齢なりのスキルレベルを求められる場面が多いのです。

日本の企業では一般的に、20代後半は社会人としての経験を求められる歳です。 エンジニアだと、何らかの実務での開発経験が求められます。SIや組込みからWEBへの転向など、やる気さえあれば未経験の分野への転向も比較的容易にできます。

35歳前後になると、即戦力としてそれぞれの分野でそれなりの経験を求められるようになります。35歳前後で新しい分野での転職はなかなか厳しいものがあります。

これらの年齢は自分の意志とは関係なく、日本社会の持つ特性として意識し、キャリア設計をする必要があります。

三つが重なる部分が仕事としてベスト

この「現在の自分」 「将来なりたい自分」 「市場価値」という三つが重なる部分を仕事にすることができれば、現在の自分の持つスキルを活かしてなりたい自分に近づく事ができ、収入も確保できることになります。

必ずしも自分のやりたい事が収入に結び付くわけではないので、収入とやりたいことのバランスをとって、自分にとって心地よいポイントを見つけるために、この三つを意識することは重要です。

やりたいことがわからない時は

「現在の自分」「市場価値」は分かったが、やりたいことが見つからない、という場合はどうすればいいでしょう。キャリアデザインにおいて、あらかじめ完全な計画を立てる必要ありません。仕事の楽しさはやってみなければわからない面が多分にあり、実質的に事前に計画する事はほぼ無理です。

「自分が何をしたいか」は、常に考えていたほうが良いものの、それはキャリアの移行期に深く考えればよく、その他の時期は状況に対応することも大事です。

仕事は人との関係性の中でしか生まれない社会的なものです。自分では当たり前にできて、何の価値もないと思う事でも、人からは感謝されることもあり、自分でわからない市場価値に気が付く事もあります。

自分の力で人の役に立つことができれば、たとえそれが自分のやりたいと思っていたことでなくても、やりがいを持つこともできます。

人から依頼される仕事をこなして、自分の価値を発見することもあるため、あまりガチガチにキャリアを考えすぎないほうが、自分の可能性を広げられます。将来どうなりたい、というイメージが湧かない場合は、まずは目の前にある仕事を着実にひとずつクリアしていくというのも大事です。

その人に合った仕事をしていると思われる人でも、話を聞いてみると紆余曲折を経てその場所にいることは多いです。

追記

キャリアはひと通りではありません。様々な経験で得たことが後々生かされる事もあります。キャリアに正解はなく、本人が納得しているかどうかが重要です。

あなたも、自分のキャリアをアップさせるために、普段から様々な場所で学び、スキルを磨いていきましょう。

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