第5回 IoT(もののインターネット)とビッグデータ vol.1

第5回 IoT(もののインターネット)とビッグデータ vol.1

1.ビッグデータって何?

今回のテーマはIoTとビッグデータです。

ところで、ビッグデータって何でしょう。

ビッグデータとは、IoTなどのような様々な “もの” に搭載されたデバイスやセンサから上がってくる大量のデータの総称です。

そのビッグデータの総量は、今私たちが触れているデータの何倍、何十倍というレベルではありません。

それこそ、何万倍、何億倍、いやそれ以上の数字になることは間違いないでしょう。

ではなぜ、そんなビッグデータが生まれてくるのか? まずはそこから始めていきましょう。

2.IoTの基本はデバイスやセンサ-をバラ蒔くこと?

前回までにもお話ししましたが、今日ここを初めてご覧になる方のために、IoTのことを少し復習したいと思います。

IoT(もののインターネット)とは、PCやスマートフォンはもちろん、家電製品や自動車、住宅や道路などのライフラインに至るまで、世の中にある様々な “もの” に搭載されたデバイスやセンサが、それぞれの役割に応じて得たデータを、インターネットを介して、メーカーのコンピュータに上がってくることを言います。

その様々なデバイスやセンサといった端末からは、本当に様々なデータが大量に上がってきます。

例えばウェラブルデバイス(身体に装着する端末の総称。アップルウォッチ等)からは、究極のプライベートデータとも言える、その人の肉体の細かなデータを得ることができます。しかも身に付けている間中、ずっとです。

その人の健康状態をずっと計測・測定し続ける。 それがどれほどの膨大なデータになるか、想像もつきません。 しかもそれが、1人や2人ではありません。 これがビッグ(大量)データと呼ばれる理由です。

そして、その上がってきたビッグデータを各メーカーは、新しいサービスを提供するために分析・解析して、次のサービスを生み出すための材料にするのです。

例えば、前回ご紹介したのは、自動販売機にデバイスを取り付け、逐次その自動販売機の売り上げ状況を把握することで、売れ筋商品の見極めが早くなり、商品ラインナップを変えるだけで、設置台数も増やさずに売上が50%も高くなったというものでした。

このようにデバイスやセンサから得られるデータを元にして、様々なサービスを提供出来るようになる。と言うのがIoTなのです。

だから様々なものにデバイスやセンサを取り付け、今まではなかなか得られなかったデータを色々なものから取得しようとしている訳です。

3.実際にどんな事が出来るのか?

様々なデータを得て、それを分析・解析して、新たなサービスを生み出すのに使う。

と言っても、実際にどんな事が出来るのか? よく分かりませんよね。

実はとても先進的で、かつ具体的な取り組み例があるので、それをご紹介したいと思います。

以前、IoTの記事の中で、ソフトバンクが開発した『PEPPER』と、IBMのコラボの記事をご紹介しました。

ch_eyecatch_iot_whatabout第1回 IoTってなに?~プログラマにとってのIoTとは?~
IoT(Internet of Things)とは?あなたは『IoT』ってご存知でしょうか?「え!?、なに? そんな顔文字知らない」と仰る方もいるでしょう...

あの記事はこの取り組みの中の1つだった訳ですが、具体的に何をしようとしているのかを、簡単に説明したいと思います。

『日本IBMとソフトバンクテレコム、IBM Watsonを日本で共同展開』

というタイトルの記事なのですが、この「IBM Watson」というのは、一般的には『人工知能(AI)』と呼ばれるもので、IBMでは他のAIと差別化するために、『コグニティブ・コンピューティング・システム』と呼んでいます。

その人工知能であるWatsonに、IBMとソフトバンクは何をさせようとしているのかというと、様々なデバイスやセンサから上がってくるデータを使って、日本語を勉強させようとしている訳です。

今まではコンピュータに日本語を勉強させるためには、言葉を覚えさせる。と言うよりも、日本語辞書をプログラミングし、次に文法をプログラミングするというやり方を繰り返してきました。

でも、この方法だと、日常会話に使いたいニュアンスが出ないことが問題でした。翻訳ソフトを使って出てくる英語は、あくまでもプログラムした単語や文法を使って、直訳したものでしかなかったのです。

Google翻訳を使われた方も多いと思いますが、あれって時々とんでもない翻訳をする時がありますよね。つまりプログラミングするだけでは、どうしてもそうでない事例がありすぎて、限界ができてしまうのです。

でもこの、IoTを活用した方法は違います。

例えば、FaceBookやTwitterに上がっている言葉を、Watsonに覚えてもらいます。するとそこには、日常の様々な会話と同じような、自然な会話の書き込みがある訳です。

すると、人々の喜怒哀楽が言葉となって表れているその書き込みで、Watsonは日本語を勉強することができるのです。

つまりWatsonは、私たちが成長する中で言葉を覚えてきたのと同じ方法で、言葉を覚えることができるのです。

では、Watsonが日本語を理解できるようになったら、どんな事ができるのでしょうか?

まず、先ほど言った翻訳ができるようになります。 しかも日常会話、自然言語レベルの翻訳が簡単に行われるようになります。

次に翻訳ができるということは、同時通訳ができることにもなります。

この同時通訳ですが、これは非常に神経を使う作業で、プロでも15分が限界であると言われています。世界会議の同時通訳などは、15分交代制だと言います。

でもWatsonはコンピュータです。その同時通訳を瞬時に、しかも永続的に続けることができるのです。

となると、Watsonを介したアプリがスマートフォンに入っていれば、世界のどの国に行ったとしても、Watsonが勉強してくれていれば、日常会話の同時通訳が可能になる訳です。

そうなれば、世界中のどの国に行っても言葉で困ることはなくなります。『ドラえもん』の秘密道具『翻訳こんにゃく』が生まれることになるのです。

それだけではありません。 Watsonは世界中の様々なニュースや事例に精通しています。

その中から、私たちにとって必要な情報を見つけてきてくれたり、最適な支援の方法を教えてくれることにもなるのです。

http://www-06.ibm.com/jp/press/2015/02/1002.html

もっと詳しい情報をお知りになりたい方は、上記のリンクをクリックしてみて下さい。上記タイトルの記事を読むことができます。

4.まとめ

このようにIoTの世界が広がっていけば、今までは不可能だと思われていたことも、できるようになるのです。

Watsonが、ドラえもんになる可能性だって生まれてくるのです。

と、こう言ってしまうと、今後はプログラムする必要すらないのではないか? そう思われるかも知れませんが、決してそんな事はありません。

最初にWatsonと同等の学習機能を持った、人工知能を開発するためには、絶対にプログラムが必要ですし、ビッグデータの中から必要な情報を取捨選択していくためには、やはりプログラムは必要不可欠です。

そしてそれらは全て、ビッグデータをいかに活用するかにかかっている訳です。

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